【完】ファントム・ナイトⅡ -アノ日ト儚キ妃-
やっぱりいい人達すぎませんか……!?
普通に仲良くしたい……!噂が独り歩きしすぎてるにも程があるじゃないの……!めちゃくちゃいい人達じゃないの……!
「……ふーん。
なら、西のトップにも伝えとく」
「ああ。
……それにしてもお前ら、昔から変わんねえな」
「……なにが?」
「見てるこっちがあきれるぐらい、
仲良すぎだって言ってんだよ」
「……ふ。
お前が俺のこと嫌いだって言って莉胡に泣かされてた印象の方が強いけど?」
「お前個人に殺意湧いたからまた来る」
えええ、そんな物騒な……!と思ったのはどうやらわたしだけらしく。
なんだかほのぼのしている空間と、「じゃあな」とエンジンをかけた3人を「はいはい。またね」と見送る千瀬。そういえば幹部のあの人が一言も喋らなかったのがすごく気になる。
「はあ……なんか、色々気抜けたわ。
……ああそうだ、於実お前後で説教ね」
「えっ」
「写真の件と、さっき莉胡のこと抱きしめたから説教。
……俺いくら相手が信頼してる人間でも莉胡のことそうやって触られんの嫌だから。あとミヤケ」
「……ハイ」
ああ……これはミヤケが怒られるフラグだ。
さっきも機嫌悪かったし、と表情の堅いミヤケに内心どんまい、と思っていたら。
「お前と彼女のお節介のせいで色々ややこしいことになったしほんとむかつくんだけど。
……でも、いつも俺らのこと心配してくれてありがとね」