【完】ファントム・ナイトⅡ -アノ日ト儚キ妃-
「そういえば千瀬、わたしの色んな"はじめて"が自分じゃないって言ってたけど。
……わたしのファーストキスも初恋も、千瀬がはじめてじゃない」
「……ああ、うん。そうだったね」
「ペアリングくれたのだってはじめてだし、正式に姫にしてくれたのもはじめてだし、たぶん思い出せばたくさんあると思うわよ……?
あと、その……キス、以上も、ほら、」
「うん。俺はそれが一番うれしいけど」
「え、それ……?
わたしは自分がはじめて結婚する人が千瀬だっていうのが、いちばんうれしいんだけど……」
「………」
「え、なんで黙るの?」
「……ちょっと、いま、顔見ないで、」
「うん?千瀬、顔赤くな──」
「うるさい」
「……ハイ」
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Congratulations ... !