【完】ファントム・ナイトⅡ -アノ日ト儚キ妃-



「大丈夫……?しんどくない?」



「ん、だいじょうぶ……」



「痛かったりしたらちゃんと言ってよ?」



莉胡を傷つけることは当たり前だけどできなくて。

毎回こうやって、ものすごく気を遣う。……わずかでも、莉胡に痛みなんて与えたりしないように。



「莉胡、」



ようやく莉胡もこういうことに慣れてきて。

それでも毎回反応には慣れなくてうぶな姿を見せてくれるのはうれしいし。ゆっくりと浸すように満たされていく姿も、見てるのは好き。



俺だけを感じてくれているその瞬間が、とにかくしあわせで。

千瀬、と求められれば求められるほど、もっと彼女にハマっていく。




「……愛してる」



「え、」



「愛してるよ、莉胡」



海が近い別荘の中。

熱気がこもって暑いのは、夏のせいか、それとも。



「わたし、も。

ねえ千瀬……1回じゃ、足りない……」



「っ…、明日身体痛いって文句言わないでよ。

莉胡がもっと、って強請ったんだから」



──莉胡のせい、かな。



【灼熱カレイドスコープ Fin.】

(読了ありがとうございました!)



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