【完】ファントム・ナイトⅡ -アノ日ト儚キ妃-



「……中高生の男の子同士ってどんな話するの?」



「はあ?

んなもん女には言えないような話ばっかりだろーが」



「変態」



「お前聞いといてそれは失礼じゃねーか?」



だってそれ以外に言えることがないじゃないの。

そういえばさっき千瀬は男同士の話だからってわたしに内容を教えてくれなかったけど、もしかしてそういうこと……?



「ミヤケ、」



「ちょっと黙れ。……あれ、どこのヤツらだ」




え?と。

顔を上げると、ミヤケが見据えているのはわたしたちが向かってるコンビニ。その前に数人の男子がいるけれど、どの子もみんな髪色が派手で、あきらかに暴走族の関係者っぽい。



「……見たことねーツラばっかだな」



「……え、でも東西の子でしょ?」



「いや、なんとも言えねー。

……とりあえずお前、スマホ出して千瀬に連絡できるようにしとけ。なんかあったらすぐ繋げるように」



そう言われてポケットから取り出したスマホ。

液晶に触れれば千瀬に電話が繋がる状態にして手に持つと、そのままミヤケと何気ない話をしつつコンビニへ。



「……、」



かち、とそのうちのひとりと目が合って。

まずい?と冷や汗が流れそうになった瞬間、その彼は「あ」と口にした。……なにが、「あ」なの!?



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