【完】ファントム・ナイトⅡ -アノ日ト儚キ妃-
「ち、ちーくん……
足痺れて、立てないです……」
「なら立たなくていいんじゃない?」
「えっ」
「痺れなおるまでジッとしてなよ。
……まあその間に俺帰っちゃうかもしんないけど」
「実はまだ怒ってるの!?」
「いや?怒ってないけど。
今日勝手にお見合い行った分の意地悪はしようと思って」
動けないわたしと、先にすっと立ち上がって意地悪な笑みを浮かべる千瀬。
やっぱり仲良しなカップルとしての構図がおかしい……!あと、その意地悪な笑みはちょっとかっこいいからきゅんと来ちゃうしやめてください……!
「……完全にバカップルじゃねーか。
なんだこれ。ノロケに付き合わされただけかよ」
「ちーくん意外と莉胡ちゃんに意地悪なのかと思ったら、なんか普通にラブラブだよねー。
あっそうだ、みんなファミレスにご飯いこうよー」
「俺和食がいいから別の店にしような千咲~。
こっから近いとこにいい店なかったかねえ」
「甘いものデザートで食べれるならわたしはどこでもいいよー?
忙しい時間なのに10人で行っても大丈夫かな」
「由真ちゃんナチュラルにわたしと千瀬を省かないで……!
というかみんな置いてかないで……!」
動けずにいたら、そそくさとみんな帰る準備をして幹部室を出ていく。
……仲良さそうに、晩ご飯を食べに行くらしいけど。
「ほんとに行っちゃった……」