ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
結婚披露宴まで後3日と迫った。


「小陽さんの夫となる濱部拓真です」


俺は元総理のご兄弟と対面した。


「足崩していいから・・・リラックスね。拓真君」
俺の緊張を解そうとするのは2番目の弟・伊集院千歳(イジュウインチトセ)さん。
千歳さんは脳神経外科の権威で、東亜医科大付属病院の院長を務めている。



「小陽ちゃんも後3日で人妻になるのか・・・」
大きな溜息を漏らすのが、1番目の弟・伊集院佑介(イジュウインユウスケ)さん。
佑介さんは警察庁の警視総監を務め、伊集院本家の当主。



「敦司兄さんももうすぐお爺ちゃんになるのか・・・」
3番目の弟・伊集院尚也(イジュウインショウヤ)さんが元総理をからかった。
尚也さんは都議会議員を務めている。


3人はそれぞれ伊集院家一族の名に相応しい職業に就いている。

「拓真君と小陽はデキ婚で結婚するんじゃないぞ!」
元総理は尚也さんを一喝した。


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