ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「それよりも、御三家の機嫌は取れたのか?」

「御三家??」

俺は佑介さんの言葉に首を傾げた。


「伊集院家では縁の深い桐生家、相馬家、椎名家を我が一族の間では御三家と呼んでるのよ」
千歳さんが教えてくれた。

「へぇー、初めて訊きました」


桐生様は、桐生家一族は披露宴に出席しないと断言していたけど…その後どうなった?
招待客は俺の友人以外、親父に全部任せたままだからなぁ~。



「披露宴には出席して貰えそうだ・・・但し、条件付きだ」


「条件付きか・・・」


元総理は何か言いたそうにこっちを見る。

「俺に何か?」


「いや・・・拓真君…君も『星凛堂』の次期社長。この国の未来を担う若者だと思う」


「ありがとうございます」


「娘を嫁がせる立場だが、小陽は結婚しても、伊集院家の一族だ」


「それは理解しています」


「なら、これも試練だと思って耐えてくれ」

「はい」



< 102 / 371 >

この作品をシェア

pagetop