ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
桐生家の邸宅が見えて来た。


「到着しましたよ。お客様」

「えっ?」

桐生邸の手前の建物の前でタクシーは停止した。


「何、ここ?」


「はい、3500円になります」


小陽を先に下ろし、俺が精算してタクシーの外に出る。


トランクの荷物は先に出た小陽が下ろしてくれていた。



タクシーは走り去ってゆく。


白金は道幅も広く、大きな住宅が立ち並ぶ閑静な場所。

セレブが住む街としては都内でも有名。


「何で?桐生邸の隣??」




オフホワイトの塀に囲まれた大きな洋風の門構え。


小陽は俺を他所にインターホンを押す。
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