ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
俺が副社長室に戻ると小陽が一人で帰りを待っていた。


「お帰りなさいませ。濱部副社長」
柔らかく優しい心地の良い声音で俺を出迎える。


「ん、ああ・・・ただいま」


こんな風に家でも出迎えられたら、寄り道せずに毎日家に帰るかも。


何考えてんだ?俺は・・・

俺の頬に全身の血が集まる。


「濱部副社長?」

小陽は小首を傾げ、キョトンとした目で俺を見る。

クリッとした大きく翳りのない優しい瞳に見つめられ、眩暈まで起こし、額に手を当てた。


「顔が赤いですけど・・・副社長、具合良くないんですか?」


「べ、別に、何でもない…」







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