ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「エントランスでの立ち話はなんだし、リビングで話をしようか?」


蓮に案内され、外から見えていた円柱形のリビングスペースに移動した。




層吹き抜けのリビングは、全面硝子張りで青々と茂った芝生とヨーロピアンテイストの煉瓦の噴水が見える。


大人数で寛げる応接セットに俺と小陽を中心に腰を下ろし、話の機会を設けた。


「小陽はどう思う?」


「あ・・・お父様とお母様も了承済みなら、呑むしかないと思います」


「呑むって・・・俺と結婚したのに、他の男と・・・」


「私は別に・・・」


「チャンスを与えると言うだけで、互いに強い愛で結ばれているなら、問題はないと思います」


「愛梨さん・・・俺と小陽の初夜を邪魔しておいて…良く言えるな・・・」


彼女が小陽にアダルトを見せて、変な先入観を持たせなければ、もしかしたら初夜は上手くいっていたかもしれない。



「やはり、上手くいきませんでしたか・・・ご愁傷様、濱部副社長」


「俺は出ていく!!誰がこんな所に住むか・・・」


「それでは、両家の面目が丸つぶれですよ。拓真さん」


「俺達の甘い新婚生活はどうなるんだ?」


「それは・・・」


「行くぞ」

俺はソファを立ち、渋る小陽に手を差し伸べる。




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