ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
スマホのアラーム機能で目が覚めたが、隣に寝ているはずの小陽が姿がなかった。


寝室を出て、リビングを見渡したが蛻の殻だった。


俺は首を傾げながら1階のダイニングルームに足を運んだ。


小陽は真っ白なフリフリのエプロンを身に着けてテーブルに朝食を並べていた。



「おはようございます。拓真さん」


「おはよう、小陽。お前…何してんの?」


「早起きして、シェフの方と皆さんの朝食の準備をしていました」



「おはようございます。濱部副社長。申し訳御座いませんが、皆さんを起こして来て頂けますか?」
愛梨さんもエプロン姿で朝食の準備を手伝う。


「はぁ?何で俺があいつらを起こしに行かなきゃいけないんだ?」


「私が起こしに行って来ます。愛梨、テーブルの準備をお願いします」


「わかったわ」

小陽がダイニングルームを出て行った。


「妻が他の男の部屋に足を運ぶんですよ。夫として、黙って見過ごすんですか?」


「えっ?それは・・・小陽、行くんじゃない!!」


俺は小陽を追い駆けた。



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