ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
一睡もしていない小陽は朝から欠伸をしていた。
必死に睡魔と戦う小陽の顔も可愛いな・・・


「大丈夫か?」


「あ…申し訳ありません・・・」

「帰宅したら、寝ろよ」

「で、でも…夕食の準備が…今夜は柚希君も居るようですし」


「別に…お前が居なくても、桐生家のシェフが作ってくれる」

「それはそうですけど・・・」


小陽は完璧に家庭と仕事の両立をさせようと努力している。

共働きしている以上は、俺も家事を手伝った方がいいのかな?

俺の母さんは専業主婦だったから、共働き夫婦の実情は分かっていない。

「俺、少し位なら、家事出来るぞ」


「えっ?」


「洗濯物を畳むとか、風呂掃除なら出来る。料理だって簡単な物なら作れる」


「拓真さんにそのようなコトさせる気は全然ありませんよ」

「だって・・・お互い働いているし。家事分担するのは当然だ」

「当然と言われても・・・私と拓真さんの収入には差があります。私に家計を支えるだけの収入はありません」


「…お前って固いな。もう少し柔軟に頭を働かせろよ」


「・・・」


「会議の時間だ。行って来る」

俺は小陽に留守を頼んで会議室に向かう。



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