ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「椎名さんに言われなくても分かってる。俺だって出来るだけ、家事は手伝っています」


「例えば?」

「風呂掃除したり、洗濯物を畳んだり、時々肩も揉んでいる」

「ふうん。意外だな。お前って亭主関白かと思ってた・・・」

「結婚は共同生活だ…お互いのカラダを労わり合わないと・・・」

「そう言う所は心得ているんだ・・・」

「まぁな」

「拓真さん、ここにいらしゃたんですか・・・」

小陽がリビングルームに入って来た。

「俺も居るよ。小陽さん」

「椎名さん・・・」

「そうだ、今夜は小陽の誕生日だろ?ケーキ買って来たんだ。食べよう」


「お気遣い、ありがとうございます・・・」


「えっ!?」


小陽の誕生日?今日は確か7月7日…七夕の日。


部屋に貼られたカレンダーに赤い丸が付いていた。赤い丸の意味は七夕の日だからと思っていたが・・・
小陽の誕生日だったのかーーー・・・


ヤバい…俺、何も用意していない。


「拓真さん?」


「小陽、俺ちょっと…出かけて来る」


俺はリビングを飛び出した。




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