ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「二人で回るから、お前は他の客を案内しろ。蓮」

「今日は平日だし、お客様は来ないさ。もしかして、俺が邪魔??」

「邪魔だ」

「拓真さん・・・蓮君は仕事で私達を案内しているだけですよ。それを邪魔だなんて酷いですよ」

「・・・」


小陽に行動を合わせなかった俺が悪いのか?
俺だって本当は理解している。

蓮は仕事で俺達をモデルルームに案内してくれたコト。

なのに、小陽と蓮が仲良く話す姿を見るだけで嫉妬してしまった。

子供染みた反応が我ながら情けない。

「拓真さんは小陽さんと二人になりたいんだよ」

連は持っていたマンションのパンフレットを俺に渡した。


「後は二人でじっくりと見て」

蓮は俺に気を利かせてモデルルームを出てしまった。


「後で蓮君に謝った方がいいですよ。拓真さん」

「何で俺が蓮に謝らなきゃいけないんだよ」

「それは・・・」

「大体、お前が蓮と仲良く喋るから・・・」

「私は別に蓮君と仲良く喋ったつもりはありません」

「お前は俺の妻なんだから…夫である俺と一緒に行動しろよな」

「キッチンは任せると言って他の場所に行ってしまったのは拓真さんの方ですよ」

そこを突かれると言い返す言葉がない。
言葉と行動が矛盾してるよな・・・
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