ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「分かった。蓮には後で謝る」

俺の方が折れて、小陽と一緒に寝室を見学した。

「モデルルームの3倍以上の広さって言うんだから、実際はもっと広いんだろうなぁー」

「最上階ですし、景色も素晴らしいんでしょうね」

「景色か・・・そうかもな」

俺は蓮から貰ったパンフレットを捲りながら新居に想いを馳せる。


小陽はダブルベットに腰を下ろし吐息をつく。

その横顔がとても艶めいていた。

「小陽」

俺は小陽の隣に腰を下ろす。

「拓真さん?」


俺は小陽の肩を抱き、顔を近づけてそっとキスをした。


唇を離して小陽の表情を至近距離で伺う。


小陽を戸惑いながら瞳を泳がせていた。


「新居に越したら、いいよな」

小陽は無言で頬を染めて顔を俯かせる。


「拓真さんには悪いと思っているんですよ」


「心の準備出来てないのか?」


「・・・私もキスだけでは足りないと思っています」


「ええ~っ!?小陽お前・・・俺に初めてをくれるんじゃなかったっけ?」



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