ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
小陽と二人で腰を下ろす。


「敦司さんも今夜は早く帰ると言っていたわ。夕食はウチで食べるといいわ。遅くなれば泊まっていってもいいわよ」


「あ、お気遣いありがとうございます」


小陽は自身の実家とあってリラックスしていた。


お義母さんの淹れた紅茶を飲みながら3人で内装のカタログを見た。


「これなんてよくない?」

小陽とお義母さんは和気藹々としたムードで部屋の間取りを確認しながら壁紙を決めてゆく。


俺は住めたらどんな部屋でもいいし、小陽たちに任せようと口を噤む。


「拓真君の書斎の壁紙はどうする?」


「書斎??あ・・・出来ればシックな色合いがいいですね。後はお二人にお任せします」


俺の書斎か・・・
書斎まで花柄の壁紙は勘弁してほしいと思い、希望だけ伝えた。

「シックな色合いですか・・・」


小陽は俺の希望通りの壁紙を探そうとカタログを捲る。


俺のコトを一途に考える小陽を見ていると愛しさがこみ上げた。亡くなった爺ちゃん直伝の溺愛体質を俺も継承しているようだ。






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