ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
本日付で婚姻届を区役所に提出。

「免許証、パスポート、銀行口座や保険の契約の名義変更しないといけないな」

「あ、うん」

必要書類を揃えて、私と拓真さんは車で都内を駆け回った。
合間を縫い、ファミレスで日替わりランチを食べる。

「午後からは帝和銀行の名義変更か・・・」


「拓真さんには全く関係ないコトなのに、私事で申し訳ありません」

「何言ってんだよ。小陽」

「・・・」

「関係なくはない。俺達は今日、世間的に認められた夫婦になったんだ」


「拓真…さん」

「嬉しいコトだ」


拓真さんは口角を上げて嬉しそうに笑う。

「お前は今日から伊集院小陽ではなく、濱部小陽だ」


濱部小陽・・・


その響きに鼓動が高鳴る。


「拓真さんの言う通り嬉しいコトです」


私も微笑返した。






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