ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「内装工事、急ピッチで進んでいるようだけど・・・」
「蓮お前達との別れも近いと言うコトだ」
今朝の朝食は久し振りに全員揃っていた。
「結局、小陽さんは拓真のコトしか見てなかったからな・・・でも、楽しかったよ」
「俺的には全然楽しくなかったけど…椎名さん」
「そうなの??」
「散々、俺のコト苛めやがって・・・」
「最初からダメなのはわかってたけど・・・俺にとっての代償は大きい」
小陽は切なげに呟く柚希のコトが気に掛ける。
小陽も柚希の事情を知っている。
小陽さんの略奪に失敗すれば、医官の道を諦めると祖父である相馬様と約束したコトを。
「小陽さんのスキな人は拓真さんだって分かってるし、俺のコトは気にしないで・・・医官にはなれなくても、医者にはなる・・・俺は心臓外科医を目指して、彩名と同じ病で苦しむ人達を救うつもりだから・・・」
「柚希君・・・」