ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
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「俺達に話って何ですか?相馬様」

俺と小陽を訊ね、柚希の祖父・相馬祐早斗様が来社。

柚希の父親・大手薬品メーカー『ソーマ』の相馬尚貴(ソウマナオキ)社長も同行していた。
俺達4人で応接ソファを囲む。


「二人はお似合いの夫婦だな・・・」

「・・・それはありがとございます」

「柚希の嫁は小陽さんしか居ないと言っていたのは誰ですか?お義父さん」


「さあな・・・誰だろうなぁー」

「ひ孫は当分見られそうにないが・・・柚希は医官の道を諦めたコトだ・・・これで・・・相馬本家滅亡も回避できた」


「あの…話って何ですか?」


「今日は二人に礼を言いに来たんだ」

「礼?」

「柚希に医官を諦めさせてくれた礼だ。何がいい??」

「何って…俺達は何も・・・」

「お義父さん…そろそろ帰りましょうか?」

「拓真君も忙しいそうだし。長居は無用だな。礼は何がいいか…考えてくれ。拓真君」


「あ、はい…分かりました」


俺と小陽は二人をエレベーターホールまで見送った。





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