ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
小陽は冷蔵庫にあったモツァレラチーズとトマトを交互に並べてオリーブオイルをかけた簡単な一品料理を作った。

「今夜は初めての晩餐です。スーパーの総菜だけでは味気ありません」

「亭主の俺が手抜きしていいと言ってるのに…小陽は完璧主義だな・・・」

「料理と言っても・・・切ってお皿に盛っただけですけど…私なりに手抜きはしています」

「まずはカンパイしようぜ」

俺はスパークリングワインのコルクを抜き、グラスに注いだ。

「二人だけの待望の新婚生活にカンパイだ。小陽」

「これからもよろしくお願いしますね。拓真さん」

俺と小陽はグラスをカチンと重ねた。

「やっぱり、二人だけでは広すぎる部屋だな・・・」

「家族が増えたら、広すぎるコトもなくなると思います」

「家族?あ…子供か…もしかして、もうデキてたりして・・・」

「え、あ…可能性はありますよね・・・」

「何??可能性あるの??」

「だって…子供作る行為はしていますし・・・」

「時々、避妊忘れるからな…でも、1年位は二人で甘い時間過ごしたいな・・・」

「私もそう思います」

「小陽もそう思ってるの?」

「はい」
はにかみながらも素直に言葉で伝えてくれる小陽。
俺の心には彼女に対する愛しさが湧き上がる。

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