ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「恥ずかしがり屋で泣き虫だった小陽が懐かしいなぁ。俺の背中に金魚の糞みたいにくっついてさ。そんなお前が可愛くて、お前を溺愛してしまった・・・」

「お兄様…昔のコトは言わないで下さい」

小陽は紡に向かって怒る。

頬を染めて向きに怒る小陽の顔が可愛く可愛くて仕方がない。


「だって本当のコトだろ?まぁ、でも、父上が居る時は俺よりも父上にくっついているコトが多かったな」


「紡はシスコンで小陽はファザコンだったのか・・・」


「私は別に…お父様のコトは・・・」

「大きくなったら、パパのお嫁さんになるって言ってたぞ」

「へぇーそうなのか・・・」

「お兄様!!?」

小陽は紡の頭を小突く。

「小陽もこの兄に暴力を振るうようになったのか・・・」

「お兄様が余計なコトを言うからです」

「まぁ、いいじゃないか…小陽。
大体が、初めて遭遇する異性は父親だし、彩名も小陽と同じコトを言っていた」

「彩名も私と同じコトを」

「俺の親父は彩名には超甘かった。俺と稜真とは全然態度が違う」

「父上も俺には厳しかったけど、小陽には甘かった・・・そう言えば、父上の誕生日もうすぐだな・・・プレゼント買って、顔を出すか?小陽」


「え、あ・・・」


「お義父さんの誕生日って9月なんだ・・・」

「9月27日です」


「義理の息子としてお祝いしないとな」


「決まりだな。プレゼント買って、実家に行くぞ!!」




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