ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
お母様が不在とは思いもよらなかった。
私はキッチンに立ってお父様と一緒にコーヒーを淹れる。
「そうだ。父上。後で拓真から誕生日プレゼントあるから…受け取ってやれよ」
「誕生日プレゼント?」
お父様は切れ長の瞳を円くして私を見る。
「私と拓真さんの帝都百貨店に足を運んで購入しました・・・」
「それは嬉しいな・・・」
「父上は幾つになるんですか?」
「64歳だ。60を過ぎると男でも言いたくなくなる」
やっぱり、誕生日はお祝いしない方がよかった?
お父様は今度の誕生日が来れば64歳。60歳を超えて益々誕生日嫌いになったお父様。
還暦の誕生日にお兄様と二人でプレゼントした赤いちゃんちゃんこには激怒したのを思い出した。
「64歳ですか…60代には見えませんよ。若く見えますよ。お義父さん」
拓真さんはお父様を褒めた。
「父上、気だけは若いから・・・」
「体力の衰えは感じるが・・・気力は衰えてないからな・・・」
私はキッチンに立ってお父様と一緒にコーヒーを淹れる。
「そうだ。父上。後で拓真から誕生日プレゼントあるから…受け取ってやれよ」
「誕生日プレゼント?」
お父様は切れ長の瞳を円くして私を見る。
「私と拓真さんの帝都百貨店に足を運んで購入しました・・・」
「それは嬉しいな・・・」
「父上は幾つになるんですか?」
「64歳だ。60を過ぎると男でも言いたくなくなる」
やっぱり、誕生日はお祝いしない方がよかった?
お父様は今度の誕生日が来れば64歳。60歳を超えて益々誕生日嫌いになったお父様。
還暦の誕生日にお兄様と二人でプレゼントした赤いちゃんちゃんこには激怒したのを思い出した。
「64歳ですか…60代には見えませんよ。若く見えますよ。お義父さん」
拓真さんはお父様を褒めた。
「父上、気だけは若いから・・・」
「体力の衰えは感じるが・・・気力は衰えてないからな・・・」