ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
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「やっぱり、写真よりも実物も方がいいな。拓真」

部屋を片付けてオックスフォード大で知り合った日本人留学生仲間たちを招いて、ホームパーティを開いた。
皆、官僚の卵や医者、弁護士と錚々たるメンバー。


「皆さん、初めまして妻の小陽です。主人がいつもお世話になっています」

「皆、初めましてじゃないよ。挙式披露宴にも招待しているし」

「え、あ…それは大変失礼しました」

「伊集院元総理の令嬢。美人だし、品も満ち溢れているね・・・」

「コイツは弁護士の沢良宜努(サワラギツトム)…弁護士だから口が立つんだよ」

小陽は愛想よく沢良宜に微笑み掛ける。

「笑顔も素敵だ」
友人達をリビングへと案内した。

料理は小陽の負担を考えて、半分だけケータリングサービスを利用した。

「これ…奥様の手料理?」

元々料理上手の小陽。
ケータリングの料理に劣らない手料理で俺の友人を持て成してくれた。

「拓真の奥様って家柄はいいし、美人だし、料理も上手いんだ。非の打ちどころがないな」
官僚の卵・鈴木が俺に羨望の目を向ける。

「俺の自慢の奥さんさ」

「そう言えば、最近のブログやインスタの写真には奥さんの写真ないな」
俺のブログとインスタを楽しみに待っている沢良宜が問いかけた。

「それは・・・お義父さんに止めてくれと言われたんだ」

「元総理の申し出か…それは仕方がないな」

俺達はワインを飲みながら談笑しているのを傍目で見ながら小陽は料理の準備に大忙し。




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