ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
**********

「あそこの角を曲がれば店ですよ」

私は柾貴君の案内で店まで歩いた。


「はぁ?」

柾貴君の眼鏡の奥の切れ長の瞳が見開いた。


店の格子ドアには臨時休業の看板がかかっていた。

「臨時休業って・・・ここまで来てそれはないだろ!?」

柾貴君はその場に蹲ってしまった。

「店のホームページで昨日見たはずなのに…俺としたコトが…見落としていた・・・」

「柾貴…君?誘ったのは私だし、落ち込まなくても・・・」

柾貴君は立ち上がって私の方を振り返ると頭を下げた。

「小陽さん、ゴメンなさい・・・」

「柾貴君が謝るコトないと思います。気を取り直して、また来ればいいコトだから・・・」
< 248 / 371 >

この作品をシェア

pagetop