ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「愛する者の欠点を愛する出来ない者は、真に愛してるとは言えない」

柾貴君は私にゲーテの名言を呟く。


「拓真さんと淡路さんとの過去は決して消せない。それが唯一の拓真さんの欠点だとすれば…その欠点を受け入れなければ、本当に拓真さんを愛しているとは言えないと思いますよ。小陽さん」


「受け入れようと努力はしています。でも、私はその恋愛経験が無くて・・・」

「・・・」

「もう結婚していますし、今更、恋愛経験なんて詰めませんよね・・・」


「では・・・スマホの恋愛ゲームで擬似恋愛してみればいいですよ」

「スマホのゲームって・・・私そう言うのは・・・」

「ゲームではなくリアルに恋がしたいんですか?」

「したいとは思ってみません。唯、男性のキモチを理解したいと言いますか・・・」

「永遠にそれは理解出来ないと思いますよ。大体、男と女の脳の働き方違いますから・・・」

「・・・」

「じゃ異性のお友達を持てばいいんじゃないですか?小陽さん」


「異性のお友達ですか・・・」

私は目の前の柾貴君をジッと見つめてしまった。

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