ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
二人で色んな一品料理をオーダーし、取り皿に食べられる分だけチョイスしていった。


「小陽さんって箸の使い方、綺麗ですね」

「お箸の使い方はお父様に特訓されましたから・・・」

「伊集院元総理って・・・厳しい方だったんですか?」

「礼儀作法には厳しかったと思います。でも、基本は甘い父親ですよ」

「元総理の溺愛は有名ですから」

「柾貴君は一人っ子ですよね」

義理の弟の稜真君といつも一緒だったから、双子のような印象が強いけど。

栗原さんの奥様は去年お亡くなりになったと訊いていた。


お腹いっぱい食べて、気が付くと飲み過ぎてしまった。


「大丈夫?小陽さん」

「調子に乗って飲み過ぎてしまいました」
私は苦笑いで浮かべる。

会計は拓真さんのクレカでお支払い。


「ゴチになりました。拓真さん、小陽さん」

「今度は『ル・パラディ』のディナー奢ります」

「あ…でも…出来れば。小陽さんの手料理の方が食べたいです」

「私の手料理ですか?」

「はい」

二人で1階のエントランスまでエレベーターで降りた。




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