ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
《24》令嬢とエリート御曹司
拓真side-
「本日付で本社海外事業部勤務となりました周防佐久也(スオウサクヤ)です。濱部社長、副社長」
彼の父親は周防莉人(スオウリヒト)
今は『新進党』の衆議院であるが、元は不動産業界を牛耳っていた『周防建設』会長。
彼は入社後、直ぐに海外に飛ばれた。我が社では異例中の異例。
シンガポール、イタリアと海外支社で仕事のスキルを積んで、今日付けで本社勤務となった。
「周防君、君には期待してるよ」
「社長の期待に添えるよう頑張ります」
親父の隣に控えていた永遠の顔は複雑だった。
永遠は神宮寺家の御曹司という素性を隠して我が社に勤務。
大っぴらに周防家の御曹司を名乗れる周防を少し羨むキモチがあるかもしれない。
「後は頼むぞ。副社長」
「承知しました。社長」
周防は俺と一緒に社長室を出た。
「海外事業部のフロアに行く前に副社長室に行っていいですか?副社長」
「どうして?」
周防が副社長室に何の用がある?
俺は疑問に思って訊き返した。
「伊集院元総理の令嬢・小陽様にご挨拶がしたいんです」
「小陽に?」
まさか、周防も小陽を狙っていたとか言わないよな・・・
彼の父親は周防莉人(スオウリヒト)
今は『新進党』の衆議院であるが、元は不動産業界を牛耳っていた『周防建設』会長。
彼は入社後、直ぐに海外に飛ばれた。我が社では異例中の異例。
シンガポール、イタリアと海外支社で仕事のスキルを積んで、今日付けで本社勤務となった。
「周防君、君には期待してるよ」
「社長の期待に添えるよう頑張ります」
親父の隣に控えていた永遠の顔は複雑だった。
永遠は神宮寺家の御曹司という素性を隠して我が社に勤務。
大っぴらに周防家の御曹司を名乗れる周防を少し羨むキモチがあるかもしれない。
「後は頼むぞ。副社長」
「承知しました。社長」
周防は俺と一緒に社長室を出た。
「海外事業部のフロアに行く前に副社長室に行っていいですか?副社長」
「どうして?」
周防が副社長室に何の用がある?
俺は疑問に思って訊き返した。
「伊集院元総理の令嬢・小陽様にご挨拶がしたいんです」
「小陽に?」
まさか、周防も小陽を狙っていたとか言わないよな・・・