ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「周防お前も小陽を狙っていた口か?」

「そうけん制しないで下さい。周防家と伊集院家は犬猿の仲。
それに俺には他に狙った令嬢が居ます」

「…ふうん。それなら安心だ・・・」

俺は安堵して副社長室に立ち寄った。

「お帰りなさいませ。副社長」

「小陽、紹介する。周防佐久也。本日付で海外事業部勤務となった男だ。周防本家の御曹司だって分かってるよな」


「はい」


「俺の妻兼秘書の小陽だ。周防」

「よろしくお願いします。副社長夫人」

「こちらこそよろしくお願いします」

「コーヒーは要らないから・・・挨拶は終わったし、海外事業部フロアに行くぞ。周防」


俺は手短に小陽を紹介して、副社長室を出た。


秘書室の連中も周防に注目していた。

「本日付で海外事業部勤務となった。周防佐久也だ」


秘書達にも周防を紹介する。

「秘書室を代表しまして、ご挨拶します。サブチーフの淡路季実子です」

「周防佐久也です」

秘書達の視線を釘付けにしながらも堂々を挨拶する周防。

「じゃ行くか・・・権藤部長が待っている」

「はい。副社長」

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