ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「私は拓真さんが初めての男性です。
この先だって貴方一人を愛し続けます。
なのに、拓真さんは・・・キモチがないのに淡路さんと紗羅さんと・・・私はその拓真さんの不実な所が嫌いです」


「不実って・・・今は小陽一人だって言ってるだろ?それに俺にとって小陽が最後の女だと言ったぞ。小陽は俺が浮気するとでも思ってんのか?」


「浮気するとは言っていませんけど・・・拓真さんは私にプロポーズした時…私を愛して居なかった。私のファーストキスを奪ったその罪悪感と周囲に促され、プロポーズした」


「…そうだよ」
拓真さんはキッパリと言い切った。


私達の関係は副社長と秘書。それ以上ではなかった。

拓真さんの冗談でしたキスから始まったーーー・・・


「でも、今はお前のコトを・・・」

「今まで一度も女性を愛したコトのないんでしょ?拓真さんは・・・」


「・・・」

拓真さんは黙り込む。





「私は心の狭い人間です。
淡路さんとの仲は許せても・・・紗羅さんのコトは許せません。今日は早退させて頂きます」


「早退は許すけど・・・ちゃんと部屋で俺の帰り待っててくれよ。小陽」

「実家には帰りませんから…安心してください」

「俺も今夜は早めに帰るから…ちゃんと話をしよう。小陽」


私は無言で帰り支度を始めた。



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