ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「遠慮せずに沢山食べてね。拓真君」

「はい」

俺は小陽の両親に歓迎されていた。伊集院家に婿養子にでもなったかのような雰囲気だ。

「やはり、一緒にお酒が飲みたいな」

元総理は一人で缶ビールを飲みながら俺の方を見た。


「コンビニに行って、ノンアルコールビールでも買ってきましょうか?敦司さん」

「いや、私が買いに行くよ。陽那」


俺は一言も飲みたいとは言っていないのに、元総理は腰を上げた。

そこまでして飲みたくないんだけど。

そうは言えない雰囲気。

「俺が買いに行きます」

俺も腰を上げた。


「じゃ一緒に買いに行こうか?拓真君」

「あ・・・はい」

俺は元総理と二人っきりで外に出た。


「小陽のヤツ・・・色々あって、2ヵ月前に議員秘書を退職したんだ」

「それで、祖母に相談を」

「まぁ、そう言うワケだ」





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