ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
美桜をシンデレラにしてあげられなかったコトに悔いは残っていた。

財産として残ったのは住んでいる松濤のマンションだけ。

ローンはまだ残っているし、早急に就職しないと大変だ。

「官界に未練はないか・・・私と君の父は敵対した関係ではあるが、私の秘書官になる気はないか?」

「秘書官!!?」

「君の有能さは政界にも届く程だ。私の目標とする場所は一つ。総理の椅子だ。私の片腕となり、一緒に総理を目指ないか?樋口君」


俺が伊集院国土交通大臣の秘書官!?

「秘書官って何?父上」

「秘書官っていうのは、私の仕事の手助けする人のコトだ」

「父上のおしごとを樋口さんがてつだったら、毎日あえるの?」

「敦司は樋口君のコトを気にいってるのか?」

「うん」

「私の倅も君のコトを気に入ってるそうだ」

敦司君を引き合いに出して、返事に迷う俺に迫った。

「しかし、俺には資格が・・・」

「試験は難関だが、君なら一発で合格するだろ?」






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