ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
《28》涙のワケ

拓真side-

俺は難関の試験を一発で突破して、伊集院国土交通大臣の政務担当秘書官になった。

それから3年後・・・


伊集院先生は総理の椅子に座り、家族揃って総理官邸の隣の総理公邸に住むコトになった。


その間に敦司君はお兄さんになった。

「佑介が僕の玩具壊した!!母上」

7歳になった敦司君は修学院小等科の2年生。
2歳のやんちゃ坊主・佑介君に振り回されていた。

「敦司はお兄ちゃんなんだから・・・我慢しなさい」

「だって…僕のお気に入りの玩具だったんだよ」

「樋口さんが居るんだし、泣かないの」

「だって・・・」
敦司君は必死に涙を堪える。
玩具を壊した張本人の佑介君はお昼寝中。


「壊れた玩具はどこにあるの?」

「僕の部屋」

「樋口さんは忙しいんだから・・・佑介の壊した玩具はまた買えばいいのよ」

「少し見て来ます」

「でも…お仕事に・・・」

「これも俺の仕事ですから・・・」





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