ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「お邪魔します」

「いらしゃい。敦司君。また、大きくなったわね」

「美桜さんも綺麗になりましたね」

「それは誰の入れ知恵かしら??」
美桜は隣の俺をジッと見た。

時々、敦司君は俺達のマンションにお泊まりに来た。

一緒にベランダで天体観測したり、勉強したりして時を過ごした。

「敦司君、寝たわよ」

でも、寝かしつけだけは美桜の役目で、敦司君は彼女の読む絵本で眠りにつく。

「敦司君も将来は総理になるのかしら?」

「なるさ。彼は優秀だからね」

泣き虫で甘えん坊なところがあるけど、彼は総理になる。

そして、俺のお義父さんにもなる・・・


「私、壱真の子供が欲しいの」

「お前はまだ24歳で若いし、その内出来るさ」

「その内って・・・」


「それに…ニコルの世話もあるし…赤ちゃんはコウノトリに任せておけばいい」

俺達はニコルというポメラニアンを飼っていた。

「壱真は敦司君のコト実の息子のように思っているでしょ?」

「否定はしない」

「私も敦司君を見ていると実の子のように思う時があるわ」



< 322 / 371 >

この作品をシェア

pagetop