ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
美桜を亡くした俺は『死』という言葉に敏感になっていた。


「夢の中で最愛の彼女を看取ったんですよね」

「あくまで夢だ・・・」

でも、あれは俺の前世の世界。

爺ちゃんや婆ちゃん、お義父さんが居たーーー・・・

彼女は絶対に小陽だと思う。

美桜が小陽として生まれ変わって来たんだと思う。

「夢は夢。俺が今愛してるのは小陽だから・・・」

初夜の朝。


俺が言った『俺よりも先に逝くな』と言う言葉は俺の中に眠る壱真が言わせたんだと思う。



「私も愛しています」


プロポーズも初夜も結婚生活も躓いてばかりの俺達だけど。

俺は前世の記憶で、小陽と結婚したワケを知る。


前世の壱真と美桜を初恋だとするならば、今の俺と小陽は二度目の恋だ。


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