ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
**********

「二人共俺に報告すべきコトがあるだろ?」

私と拓真さんは週明け朝一番に社長室に呼び出された。


「報告すべきコトって…何だよ!?」

「勿体ぶるな。拓真。喜ばしいコトじゃないか・・・」

拓真さんは首を捻って眉間にシワを寄せて考え込んだ。

私も濱部社長の態度を訝しげに見てしまった。


「小陽さん、体調の方はいいの?」

「あ、はい・・・おかげさまで」

「無理は禁物だから・・・」

「どうぞ」


栗原さんが持って来たのは緑茶。

「珍しいコトもあるな・・・コーヒーじゃなく緑茶なの??」

「カラダにカフェインは良くないから・・・お前もコーヒーではなく緑茶を飲め。拓真」

「何で!?」

「新しい家族増えるんだろ?」

「新しい家族?あ・・・まぁな」

拓真さんと私は顔を合わせて頷く。


「やっぱり、先週休んでいたのは・・・そのせいか・・・だから、勿体ぶらずに報告してくれ、拓真。
俺と純名にだって心の準備がある。母さんに言わなきゃいけない。伊集院夫妻にだって・・・」


「…俺達に新しい家族が出来ました。名前はレオンです」

「レオン?何でそんな外国人にような名前を…拓真…まさか隠し子か!?」

< 336 / 371 >

この作品をシェア

pagetop