ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「私一人だけをおいて…逃げないで下さい・・・」
「逃げてるワケじゃない・・・」
事実を知るのが怖いだけだった。
不妊の原因がこの俺にあるなんて信じがたい。
俺はずっと・・・順風満帆に人生を送って来た。
地位も名誉も手に入れて元総理の令嬢の妻を迎えた。住まいは高級タワマンの最上階、人が羨む暮らしを満喫している。
「お願いです。一度病院で検査を受けて下さい」
「子供なんてタイミングだ。タイミング。ほら、その内に・・・」
俺は深刻な顔の小陽に冗談を飛ばす。
小陽はあらゆる方法を試みコトは分かっている。それでも、無理だったコトも理解している。
「・・・」
俺は長男。
次期社長。
今の所は一族経営。俺と小陽の間に生まれた息子が俺の後を継ぐ予定だ。
「前向きに考えないと・・・稜真さんの所に先越されますよ」
「・・・分かった。考える」
「逃げてるワケじゃない・・・」
事実を知るのが怖いだけだった。
不妊の原因がこの俺にあるなんて信じがたい。
俺はずっと・・・順風満帆に人生を送って来た。
地位も名誉も手に入れて元総理の令嬢の妻を迎えた。住まいは高級タワマンの最上階、人が羨む暮らしを満喫している。
「お願いです。一度病院で検査を受けて下さい」
「子供なんてタイミングだ。タイミング。ほら、その内に・・・」
俺は深刻な顔の小陽に冗談を飛ばす。
小陽はあらゆる方法を試みコトは分かっている。それでも、無理だったコトも理解している。
「・・・」
俺は長男。
次期社長。
今の所は一族経営。俺と小陽の間に生まれた息子が俺の後を継ぐ予定だ。
「前向きに考えないと・・・稜真さんの所に先越されますよ」
「・・・分かった。考える」