ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「小陽、何とか言えよ」

押し黙る小陽を詰った。


「私は副社長の無神経さが許せないんです」


「無神経?」

「淡路さんとキスしたその唇で、私にキスをするその無神経さが嫌なんです」


「あ…そう言えば、俺、季実子にキスしてた」


季実子とキスしていたコト頭から抜けていた。


「何?そっち??じゃキスされたコトは怒ってないの?」


「そっちだって怒ってます。
私、今日は早退させていただきます」


「小陽とキスしたかったんだ」

「淡路さんと復縁したんでしょ?」

「それは・・・」


黙り込む俺を他所に小陽は帰り支度を始めた。


俺は渋い顔でデスクに戻り、頬杖を付いて小陽を見つめる。


「小陽・・・明日はちゃんと来いよ」


小陽は何も言わず副社長室を出てしまった。






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