ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「ダメだ・・・」

小陽の態度を見て凹んでいると親父の第二秘書の麻生永遠(アソウトワ)が入って来た。

「伊集院さん…帰りましたけど・・・どうしてですか?」

「早退だ。気分が悪いそうだ・・・」

キスの件は俺と小陽の秘密だ。

周囲に知られたら、大事に至るのは必至。


「その話、本当ですか?」

「俺が嘘付いてると思ってるのか?永遠」

彼には俺と親父だけが知る秘密があった。彼は親父の親友・神宮寺財閥の御曹司。
親父から経営のノウハウを学ぶ為に、素性を偽り、秘書を務めている。


「だって、副社長の目が死んでます。伊集院さんに何かしたでしょ?」


「え、あ・・・」


俺は永遠に相談すると、真顔で返された。


「結婚するしかないですね・・・」

「結婚!?小陽のファーストキスを奪っただけで、責任取って結婚しなきゃいけないのか?まぁーいいけどさ・・・」



何も知らないまま結婚して、愛を育みながら夫婦生活を送るのも楽しいかも。

結婚したら、小陽とあんなコトやこんなコトだって出来ちゃうし。

「副社長?何か変な想像していませんか?目がエロいですよ」


「ちょっと考えてみる」






< 44 / 371 >

この作品をシェア

pagetop