ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
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そして、木曜日。

出社するなり、親父に社長室へと呼び出される。

開口一番の言葉は「拓真お前・・・小陽さんに何をしたんだ?」

親父の怒声と鋭い睨みで背中に嫌な汗が伝った。


「これはどう言うコトだ?」


親父は俺の目の前に退職届を置く。


「誰の退職届だよ?」


「小陽さんの退職届だ!!」


俺に小陽の退職届を押し付ける。


ファーストキス奪っただけで退職って・・・それはないだろうが。小陽



「拓真…お前…もう一度訊く…小陽さんに何をした?」


「・・・小陽さんに手を出しました」


俺が正直に返すと親父は座ったまま椅子を回転させて、背中を向けた。


「お前も稜真と同じだな。この俺を失望させる」


「手を出したと言っても、キスだけだ。親父」


「キスだけでも…手を出した事実には変わりない・・・」



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