ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「俺も同意見です。
手塩にかけてお育てになられた娘の小陽さんを頂く側としても、誠心誠意尽くさせて貰います。
伊集院元総理のご納得頂ける結婚披露宴を行いますので、期待しておいて下さい」


お父様の表情は話し合いが終っても晴れなかった。

話し合いの後は両家で、ドラゴンホテル銀座の『吉兆庵』でお食事会。


「まぁ、どうぞどうぞ」

濱部社長はお父様のご機嫌取りに必死だった。申し訳ないと言うか・・・私の心は痛む。


「ちゃんと食べてるか?小陽」


「はい」


隣に座る拓真さんが箸の進まない私に気を遣った。


空の杯を見て、目の前にあった徳利を手にした。

「拓真さん、どうぞ」


「俺…酒は余り…ビールでいいよ」


拓真さんはグラスのビールを飲む。



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