ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
桐生様は怒って帰ってしまった。


「逆ギレされてしまいましたね・・・」

「俺が言っても…納得はして貰えなかったと思う」

俺は疲れたカラダをソファに預け、壮大な溜息を吐いた。


「相馬様も結婚に異議があるらしいですよ」

「相馬様って・・・」
元は大手薬品メーカー『ソーマ』の社長を務め、桐生様と同じく厚生労働大臣を務めた相馬祐早斗(ソウマユサト)様か・・・
長女の早祐さんは婆ちゃんの会社『ハートフル化粧品』の社長。


「あの相馬様?」


「はい。あちらは小陽さんを孫の柚希(ユヅキ)さんの嫁にと仰っておられるようです」


柚希の嫁は死んだ俺の妹・彩名だろうが・・・



「小陽って、大人気だな」


「そうですね・・・」

「もしかして…永遠も狙ってる?」

「俺は別に・・・今は仕事で手が一杯です」

「そっか」





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