お嬢様と7人の男子
桃山家の事情
陰でひっそりと二人の会話を聞いていた菜月
「……。」
菜月はその場から立ち去った
「あれ、今誰かいた気がする」
「気のせいじゃない?」
「そうかな、」
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菜月は教室に戻ろうとした
「菜月、どこ行くんだ?」
「翔!?な、なんで…なんでいるの……」
菜月は怯えた様子だった
今でもこの場から立ち去りたくて仕方がなかった
「そんなに怯えなくても。そんなに兄貴が怖いか?」
「なんでいるかって聞いてるんだけど、応えてよ」
「菜月を探してたんだよ、そしたら見つかったしね」
「え、……」
「一緒に帰ろうよ。兄妹だろ?」
「急にどうして。断るわ」
兄貴はさっきまで笑っていたが
表情が変わった
「は?妹が口答えするなよ。兄貴の言うことが聞けないとは悪い妹だ」