お嬢様と7人の男子
「ありがとう……。」
菜月は黒王子の背中に乗った
「重くない?」
どうしよう。こういう時がくるんだったら
痩せとけば良かったな
那月をのせた黒王子は立ち上がった
「別に…重くなんかねぇよ」
菜月はその言葉を聞いてほっとした
黒王子の背中は広くてたくましかった
黒王子の柔軟剤匂いがする
すごく心地よい匂いで落ち着く
「匂い嗅ぐなよ」
ギクリっ……バレてた
「いや、その…いい匂いだなーと思って」
慌てて誤魔化した
「変な奴」
ずっと心臓がバクバク動いている
平常心で居られない
普段は冷たいけどこういう時には優しいんだよね
霧島らしいな