幼なじみの恋煩い
「……と、言うことで今日はアップとダウンの練習やってくよ」

放課後、部活の時間。
少し肌寒さを感じさせる体育館で、
部長が皆に予定について話していく。

アップといえば、一程のリズムに合わせて、
足を伸ばして上げていく。
ダウンといえば、一程のリズムに合わせて、
足を曲げながら下に下げる感覚。

ダンス部の新入りの為に
今日はヒップホップダンスの基本から始めていくのだろう。

「んじゃ、見本やってくからね。2年生はアップ。3年生はダウンやってね」

その言葉に皆返事をすると、
皆一斉に一年生の座っている2メートルくらい前に皆が立つ。

アップ……。ダウンよりは上手くいかないけど、
基本だからまだいけるはず。

流れてくる音楽に皆がリズムを取り、アップやダウンを始める。
ダンス部は一つ一つ習っていくから案外覚えやすい。

と、言っても、私はダンスが下手なんだけど。

少しの時間が経つと、部長がCDから鳴る音楽を止める。

「おしまい。うーんと、アップのコツについては……桜木ちゃんに教えてもらおっかな。
ダウンについては田中君宜しくね」

「あ、はい……」

「とりあえず、アップのコツについて教えてもらおっか。
その次、田中君。いいね?」

部活仲間の田中君と私が指名され、その言葉に頷くと、
私は声を出す。
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