どうでも良くて大切なもの
外にでる。

憂鬱な学校に向かう。
「おはよう」私はいつもの笑顔を作り出して声をかけた。
『華子ちゃん、おはよぉ』

『おっはー』

『ぁ、おはよ』

『おはよぉ!!』


みんな、いつもと同じ返事を返す

中学二年生にもなると、いかにこの荒れ果てた地を花畑にいるかのように過ごすかが分かる。
ヘラヘラして、さも充実した学校生活を過ごしているかを作り出したらいい。
そうすると。人は都合よく寄ってくる。
例えば、とても美味しいケーキがあるとする。
右には古びていてとても綺麗とはいえない店
左には新しく豪華できらびやかな店があったとしよう。
「このケーキは、どたらのお店のものでしょう」
と問うと、人は90%が(左)と選ぶだろう。
人も、それと同じく単純なものだ。

こんな風にどうでもいい私の大切な人生の時間は削られて行く。


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