どうでも良くて大切なもの
2
今日は水曜日だ。

ああ、これから楽しい悪夢を過ごすんだろう。
私は自分のことを嘲笑い。
学校から帰宅すると、嘘で固められた制服を脱ぐ。
拘束されていたものから開放されたかのようにため息をつく。
そして、引出しから中学生がつけるとは思えないほどのブラとショーツを出して、また私は拘束される。
大人しそうで、私に似合わない白のワンピースを着る

ファンデーションを塗り固め、髪の毛を巻き。
ヒールを履いて、夕方05時30分のホテル街へ向かう。
『あのぉ、菜々子ちゃんかな?』
中肉中背、歳は30~45ほど、メガネをかけ、指に指輪のあとが少し残っている。
「ぁ、はい。はじめましてぇ。」私はまた、気持ち悪く微笑み掛けて、少し声を高くして話す。
そして黙って、緊張してるのと見せつけホテルに入る


1.2時間ほどで、どうでもいい私の大切な時間と体を、紙切れ3枚ほどで売る。


『いやぁ、3万でこんないい子と出来るなんて、また頼むよ。』
私ほどの子供がいると話していたクズは気持ち悪い声でそう言った。
「うんっ!ありがとう。また、メールするね…?」

帰りの電車を乗る前に、メールアドレスを消し、
自動販売機で並んでいた、何かわからないものを一気に体内に流し込んで、私は16歳を捨てて14歳に戻った。
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