モラハラ男と親友が別れるまで
「浮気なんてしてないということを伝えようとするけど、自分の言いたいことだけ言って、はいこの話終わりねー、ってなるの。一方的な内容も、他の男と話すな俺だけを見ろって怒るものだし」

「でも、終わってないんでしょう?次の日も根に持ってるんでしょう?」

「そうなの。さすがにわたしも、じゃあ、晴夫とだけメールして晴夫とだけ話して晴夫のことだけを考えるね、って言ってみた」

「まあ、晴夫の要求がそれだもんね。そうしたら?」

「いや、そうじゃないって言われた」



何がしたいねん、晴夫。


俺だけを見てほしいんでしょ。
メールも秒で返してほしいくらい、未来を縛りたいんでしょ。


何がしたいねん、晴夫。


未来も未来で、そうしてほしいって言われたらどうするつもりだったんだろうか。
しかし晴夫は訳が分からない。



「それでね、はい終わりーって仲直りしたよ俺ら、みたいな事を言うけど次の日電話したらずっと無言なの。無言電話。こっちが必死に会話しようと話してるのに、ずっと無言なの」

「仲直りしたって本人が言ってたのに、無視されるの?」

「そう、もう訳が分からない」



顔を覆う親友は、とんでもない男を好きになったよう。
そもそもそんな男と付き合ってて本当に楽しいのだろうか?


前付き合ってた彼氏の方が、よっぽど楽しそうに見えた。


今回は、息子に振り回される母親みたいだ。
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