モラハラ男と親友が別れるまで
あれから、未来は私によく晴夫の愚痴を言うようになった。
愚痴といよりも、「こういうことがあって疲れた」という内容。


晴夫に八つ当たりをされ、謝るけど許してくれない。ほとんどそんな内容だ。


そして話を聞く度に私は晴夫に対してクズという印象を抱いた。
それでも一応は親友の彼氏という立場なので、クズというよりは面倒くさい人認定で妥協したのだった。


普段は良い人だと言うが、喧嘩のときは豹変する。
それは大袈裟に言うとDVというものでは、という考えが頭をよぎった。


そして、あの後一度晴夫を見に行った。


顔はまあ、平均より下だった。


それでも好みは人それぞれだし、未来には何も言わなかった。
見た目がすべてというわけではないが、前回の彼氏がイケメンだっただけに落胆したのが本音だ。
そして未来に釣り合う見た目ではなかった。


もう一度言うが、見た目がすべてではない。
今述べたものは、個人的な意見である。

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