好きだなんて言ってあげない
ふと背後に気配を感じたと同時に腰を絡め取られた。
背中に当たる、少しひんやりした素肌。
・・・・・・・・・・ん?
「ひょっとして専務、臨戦態勢・・・・・?」
「お前、背中が色っぽい」
「・・・・・それはどうも」
喜ぶべきか?
項から背中に這わされる生暖かい、ぬるりとしたものに昨夜の記憶が蘇り、浅ましく身体がその先を期待する。
「・・・・・専務、絶倫」
「ありがとさん」
褒め言葉だったか・・・・・?と束の間疑問に思いながら、ベッドへ引き戻されて何も考えられないくらいに身体を揺さぶられ、快楽の底へ堕ちていった。
コトを終え、今度こそ専務がシャワーを浴びにいき、わたしはコンビニへと走る。朝から男性用の下着をスッピンでコンビニで買う女ってなんだかなあ・・・・・とか考えながら食料も適当にカゴに放り込んだ。
家に帰るとまだシャワーの音がしていたのでパッケージを破り、そっと洗面所のドアを開けて専務が出てきたときにわかるように置いておく。