素直の向こうがわ【after story】
まだまだ未熟な俺たちは、不器用にしか進めない。
時には愚かなことをして、時には相手が見えなくなる。
不安に耐えられなくなって、自信のなさに押し潰されそうになって。
それでも、最後には必ず君の手を掴んでいたい。
どんなに引き離されそうになっても、すべてを投げ出したくなってもその愛しい手だけは離さない。
その先の未来を二人で見たい。
どんな未来に進もうとも、隣にいるのは君でいてほしい。
俺には何故か確信がある。
高三の時、隣の席になったこと。
遠足で同じ班になったこと。
遠足の日、雷雨に襲われたこと。
それはすべて俺にとっての必然だった。
それはすべて君を好きになるための、必然だ。
この先の未来も、俺たちには必然しかない。
すべては俺たちの未来のために必要なものだ――。
――信じるということ 終――